つぎはぎだらけの情報システム 4
現実の開発体制を見ても、システム開発は依然として人手をかけた労働集約的な仕事の方法から抜
け出せず、生産性の向上もかけ声ほどは高まっていませんでした。
社内の技術者だけでは到底追いつかず、外部の情報サービス業者から技術者を派遣してもらったり、個別のシステム開発を発注して対応したものの、技術者の料金は技量の向上とは関係なく上がっていきます。
その反面で、経営環境が厳しくなっただけに、これまで以上に月々のコストや、全体のコスト・パフォーマンスを考慮しなければならなくなったのです。
メーカーや情報サービス会社は、SIと称して一括発注する方法を売り込んできましたが、これまで派遣技術者と付き合ってきた限りを見ると、とても危なっかしくて全てを任す気になれません。
ユーザー企業の情報システム部門は、どこでもこういった共通の悩みを抱えていました。河成鎮作氏によると、そのような情報システム部門が抱える課題を調査した結果が、『情報サービス産業白書』1991年版にある表にあらわれています。
これによると、現在の最大の課題は「内部技術者不足」(60.6%)、次いで「内部技術者の教育・技術向上」(41.4%)にあります。
「外部技術者不足」は4.7%と少なく、とにかく内部的な開発力や生産性の向上に最も悩んでいることが分かります。