つぎはぎだらけの情報システム
1990年に、歴史的な株式大暴落が起きました。
日本経済全体の景気は持続したものの、最大のコンピュータ・ユーザーである銀行や証券会社は大幅な収益悪化に追い込まれ、情報化投資の内容にも見直し機運が高まりました。
情報サービス業界から技術者を大量に吸収し、技術者の需給逼迫の一つの要因になっていた都市銀行の第三次オンラインの開発もちょうど一段落ついたところで、情報サービス業界が関連不況に陥るのではないかという不安も走りましたが、幸い杞憂に終わっています。
しかし、情報システム部門の見直し機運は金融機関に限ったことではありません。
景気の先行きに不安が感じられるようになってからというもの、巨額の情報化投資に疑問の声が上がった企業も少なくありません。
景気が拡大し売り上げが増えている間は、投資の増加に異議を唱える声も少ないものでした。
しかし、利益の伸びが落ち始めると、情報化投資も聖域ではなくなります。
景気が後退するからこそ、一層のコストダウンのための投資を続ける経営者もいるでしょうが、大方は投資内容への社内チェックがきつくなり、不用不急の経費は抑えられ、投資対効果の見通しも厳しくなるのです。