山へ行こう・・・島原半島の森~長崎県加津佐町4
左に海を見ながら、断崖絶壁の細くて急な道をたどると穴観音。
切り立った崖に、海に向かって口を開いた天然の洞窟だ。
内部はけっこう広く、古びた小さな石仏がいくつも並んでいる。
ここは、キリシタン隆盛のころは仏教徒が、キリシタン弾圧のころは彼らが逃げこんだところ。
穴観音から来た道を引き返し、経塔の先から左に道を取って岩戸山の山頂を口指してみよう。
クロマツなどの中の岩場の道を登り、山頂に近づくと植物層ががらりと変わる。
岩場で乾燥しているため、背の高い木はほとんどなくなり、大陸系のイワガサとかイワシデなどが生えている。
山頂からの海の蒼さ、海岸線の美しさは例えようもない。
周囲わずかーキロの岩戸山では、たった120メートルの高低差のなかで、亜熱帯系と大陸系といった、故郷の異なる木々をともに見ることができる。
かつて島原半島全体を覆っていた豊かな森の姿を今に伝えているのだ。